類型別【産業医のタイプ】

産業医の実態、業務の幅広さや課題などに関してご理解いただけたところで、続いては産業医の働き方、つまりは産業医のタイプによってどのような違いがあるのか、その内容ついて少し触れてみてみたいと思います。

産業医と一言で表しても、その勤務形態やタイプによって求められる業務の幅が違ってきます。
そのため、それらタイプ別による働き方の違い等に関しては、あらかじめ把握しておく方が好ましいものと思われます。
そこで、以下に3つのタイプによる違いを少しまとめてみました。

役割として産業医を果たす医師


いわゆる一般的な嘱託医としての産業医の多くは、契約内容に基づいて、適切な役割を担う産業医として働くことになります。
他のタイプとの違いは、基本的なスタンスとして、あくまでも「特定の役割を担う存在」としての責務を持っていると言えるでしょう。
一定人数以下の労働者しかいない企業であれば、専属の産業医ではなく、嘱託勤務の産業医を選任することでも問題はなく、いわゆる中小企業で勤める場合には嘱託医として勤務する機会が多いものと思われます。

また、一般的なところで表現する産業医とは、大抵の場合はここに記載したようなタイプのことを言います。
健康相談、健康診断など、産業医として通常求められる範囲内において役割をこなすこととなりますが、多くの医師はその他にも勤務医としての仕事などを持ち合わせていることが大半です。
ある調査によると、およそ8割程度の産業医がこのような形で働いているとされます。



産業医を専門的な職業とする医師


特定の事業場において、専属産業医として勤める場合は、その事業場のみに属することになります。
そのため、事業場で勤める方々のために、産業医としての“専門的な知識をもって”活動を行うことになります。
つまり、契約内容に基づいて単純に役割を担うだけではないということです。
といっても、特殊な業務を行うというわけではありません。
一般的な業務内容で言えば、健康診断や面接、必要な場合には適切な措置を行うこと。
その他にも、労働環境の維持管理や、健康に関する教育、衛星に関する教育や事業主への勧告なども業務内容の中には含まれます。
毎月1回は事業場を巡回し、労働衛生環境等を確認する、必要がある場合にはその措置を講じる義務等も必要となるため、幅広い知識、高いスキルなどが必要となることは間違いありません。

特定の契約内容に基づいて役割をこなすだけには留まらないという特徴があると考えていただければいいところですが、専属産業医に関しては「メンタルヘルスケア」という課題もつきまといます。
最近の傾向としては、産業医のみで対応に当たるのではなく、地域における精神科医と連携を取りながら対応を行うことなどを求められるなど、時代に合わせた進め方なども求められるのが特徴と言えるでしょう。



リーダー的産業医


産業医としてのタイプとしては、大企業などの中においてチームリーダーとしての役割を求められることもあります。
その理由としては、近年によって規定された内容より、企業内やグループ内によって、一貫した整合お正のある産業保健体制を構築しようとする事業体が増えているという現状があります。
統括産業医、総括産業医と呼ばれるような産業医も増えており、それらの産業医には全体をリードする役割が課されているのです。
また、産業医の活動②関する標準化、その質を管理するなど、更に進んだ取り組みを行おうとする動きもあります。

それらをリードする統括医も出てきており、このような産業医達に関しては通常一般的な働きをする産業医とは明らかに性質が異なるために「リーダー的産業医」という類型に位置付けられています。
また、リーダー的産業医としては、産業医を専門的な職業とする医師とする能力だけではなく、リーダーシップ及び適切なマネジメント能力などの素養も必要と考えられています。